Taru Lab - Letters from the Cellar

小樽のクラフトワインショップ樽ラボが世界に発信!

Letter #06 ヴェルメンティーノの祭典とインコントゥル

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こんにちは。

イタリア人と日本人の夫婦で、小樽で小さなクラフトワインショップを営んでいます。 

 Taru Lab Wine Shop  ←こちら


コロナ禍ですっかりイタリアや海外が遠く感じるのがちょっと寂しいこの頃ですね。

でも、こんな時だからこそ、楽しいイタリアの話題で気分を上げていきましょう!

サルデーニャ島唯一のDOCGヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ

サルデーニャ島唯一のDOCG

今日はイタリア・サルデーニャ島で唯一のDOCG指定を受けている、ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラで開催されるヴェルメンティーノの祭典、「ようこそベルメンティーノ!」そしてここで出会った素晴らしいヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラDOCG ワイン、Incontru(インコントゥル)についてのエピソードです。

 

ようこそヴェルメンティーノ

ようこそヴェルメンティーノ!

ここ数年、ヴェルメンティーノの名は日本でもずいぶん知られてきましたが、ヴェルメンティーノはサルデーニャ島では最もよく飲まれている白ワインのブドウ品種です。この品種はサルデーニャ島全土で栽培されていますが、その土地の風土や土壌の違いが表れやすく、もちろん生産者のワインの作り方でも色々な表情を持つとても興味深い品種でもあります。Taru Labでもサルデーニャ島のヴェルメンティーノワインを各種色々と輸入していますが、どれも個性的で甲乙つけがたい良さがあり、私たちも大好きな品種の一つです。

 

イタリア、サルデーニャ島のヴェルメンティーノワイン

地中海の潮風のようなサルデーニャ島のヴェルメンティーノワイン

そのヴェルメンティーノワインの中でも、サルデーニャのガッルーラ地方は島で唯一のDOCGエリアで、昔から質の高いヴェルメンティーノグレープの栽培とワイン造りで知られています。この地域の丘陵地帯で栽培されるベルメンティーノグレープは地中海の潮風の影響を受け、土壌に混在する花崗岩土壌のミネラルを豊富に含んでいるため、出来上がったワインは、フルーティーでミネラル豊かな香りに程よい酸味がありちょっぴり塩っぽい味わいも感じる、まるでサルデーニャの海のような風味と味わいが特徴の爽やかでとてもサルデーニャらしさがあります。

 

オルビアの町の中のTaru Lab(樽ラボ)の二人

ようこそヴェルメンティーノ、試飲会のセッティング

オルビアの街の中と試飲会場のセッテイィング

サルデーニャ島東北部の海岸沿い、ガッルーラ地方の中心都市オルビアの市街地では、この地方を代表するベルメンティーノを盛り上げプロモーションをするために、毎年ようこそヴェルメンティーノ!という大規模なヴェルメンティーノの祭典が開催され、イタリア国内や海外からもたくさんの人が訪れます。

このイベントは数日間にわたり、ソムリエを呼んでのプロのためのヴェルメンティーノワイン大試飲会や、ワイン業界のプロフェッショナルによるワインやマーケティングなどのセミナーなどの真面目なプログラムも盛りだくさんあります。

 

Benvenuto Vermentino Olbia おしゃれなポスター

Benvenuto Vermentino Olbia セミナー会場

ヴェルメンティーノワインのセミナー会場。ポスターもおしゃれ!

オルビアの街の中ではワインの試飲ができるスタンドがあちこちに並び、各レストランではヴェルメンティーノワインに合わせたマッチングメニューが楽しめたり、夜はショッピングをしながらお店の中でワインが試飲できたり、バンド演奏があったりと、町中が創意工夫を凝らし、ヴェルメンティーノのお祭りで一色になる、ワイン好きにはたまらない楽しい催しです。

 

Taru Labとサルデーニャの民族衣装

私たちもサルデーニャの民族衣装で(笑)。
サルデーニャ島のデザート、セアダス
サルデーニャ島のデザート、フレゴラ
イベント中のレストランでの特別メニュー、セアダスとパスタ。

Taru Labでのお馴染み、我らがアルバ&スパネッダのヴェルメンティーノワインがこの「ようこそベルメンティーノ!」のプロフェッショナル試飲会のワインリストに入っていることもあり、私たち樽ラボの二人も2018年、2019年と2年連続でアルバ&スパネッダのセバスチャーノとトニーのと一緒に、光栄にもこの試飲会に招待してもらいました。

 

ベルメンティーノワインの試飲会場の様子

ベルメンティーノワインの試飲会場の様子

その大試飲会では毎年、メインはサルデーニャ中から選ばれたヴェルメンティーノワインが並び、それに加え、イタリアからはリグーリアトスカーナ南アフリカ、フランスなどのヴェルメンティーノワインも招待されます。

こんな一度にヴェルメンティーノワインを試飲できる機会はないというくらいのものすごいワインの数で、そこにイタリアソムリエ協会のソムリエの先生たちが一つ一つライブで試飲をしながら解説してくれるという豪華さで、イタリアのワイン文化の深さと威厳を感じる素晴らしい試飲会です。

ちなみに2018年は44種類、2019年は28種類のヴェルメンティーノワインが試飲できました!

 

ようこそヴェルメンティーノ、ソムリエとTarulabの二人

お店の中でソムリエのフランコさんと一緒に

その数あるヴェルメンティーノを試飲しながら、ソムリエの方の解釈も参考にしながら自分なりのワインの知識を広げていける良い機会でもあるのですが、2019年の試飲会では素晴らしいワインとの出会いもありました!

たくさんのワインの試飲の中で、Taru Labの二人がどちらもこれは!と思った印象に残るヴェルメンティーノディガッルーラDOCGワインがあったのですが、その生産者とワイン名を見てみると、私たちが以前どこかで飲んだことがあり、前からずっと気になっていたIncontru(インコントゥル)というヴェルメンティーノワインということが判明。

そこで、早速この生産者は誰なのか?と周りのみんなに聞いてみたところ、たまたま私たちのサルデーニャの生産者たちとも友達だということがわかり、しかも、みんな口を揃えて、すごくいい奴だよ!とのお墨付きまでもらいました。そこで、早速生産者のアルド・アイーニさんを紹介してもらうことに。

 

TarulabのManoloとTenute Aini Vini のAldoさん

ノロとテヌテアイーニヴィーニのアルドさん

 

テヌテ・アイーニ・ヴィーニブドウ畑

テヌテ・アイーニ・ヴィーニとTaru LabのAsako

テヌテ・アイーニ・ヴィーニの美しいブドウ畑とワイナリー

縁のある時は物事がトントン拍子で進むもので、アルドさんを紹介してもらってすぐに約束を取り付け、オルビアのイベント参加後から数日後に再びオルビアに舞い戻り、そこから少し離れたヴェルキッダという村にある彼のワイナリーにも招いてもらうことになりました。手入れの行き届いた自然に囲まれた美しいブドウ畑では、再び彼のヴェルメンティーノディガッルーラDOCGワインと共に、同じインコントゥルという名前のこれまた素晴らしい赤ワインも飲ませてもらいながら、アルドさんのブドウ栽培からワイン作りの話を聞かせてもらうことができました。

 

インコントゥル Tenute Aini Vini Incontru Vermentino di Gallura Superiore DOCG 2019

Incontru(インコントゥル) ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ スペリオール DOCG

Tenute Aini Vini ヴェルキッダ村の自然の中に広がるワイナリー

サルデーニャ、ヴェルキッダ村の自然の中に広がるワイナリー

話に聞いていた通り、生産者のアルドさんは、とても真剣にワイン作りに取り組みながらも、気さくでお茶目な性格で、私たちも初めてあった時からすぐに意気投合。日本への輸入の話もあっという間にまとまったのでした。

 

Tenute Aini Viniのオーナーのアルド・アイーニさん

気さくでお茶目なオーナーのアルド・アイーニさん

テヌテ・アイーニ・ヴィーニのワイナリーのブドウ畑を見渡せる庭には"Le cose belle nascono da un Incontru" 良いうアルドさんの手書きの木でできた看板があり、美しいことは全て出会いから始まると意味でアルドさんの大好きな言葉だそうです。

Incontruというワインの名前はこの素敵な言葉からつけられたとのことで、ワインを通して人々が出会い、美味しいものと出会い、美しいことがつながっていくようにとのアルドさんの願いが込められています。

 

Incontru=インコントゥル、美しいことは出会いから始まる! 

Incontru 美しいことは出会いから始まる!

この話を聞きながら、今回の私たちの「ようこそベルメンティーノ!」イベントでの出会いもアルドさんとのIncontruの始まりだったのかなぁと感激してしまいました!

Taru Lab Wine Shopでもアルドさんとの出会いやIncontru(インコントゥル)のエピソードをお伝えすると、どの方もとても興味深く感じていただけるのですが、私たち自身も、この素晴らしい出会いがあったことで、今このインコントゥルワインが日本で飲めることがとても幸せに感じています。

 

Tenute Aini Vini のブドウ畑

最後にもう一枚、アルドさんのブドウ畑の風景を!

そのうちテヌテ・アイーニ・ヴィーニのワイナリーとその村ヴェルキッダのお話も詳しく触れてみたいと思っていますが、今日はこの辺で。

 

みなさんもIncontru(インコントゥル)を飲みながら、サルデーニャの青い海を思い浮かべてみてはいかがでしょうか?。

緊急事態宣言、蔓延防止措置対策など全国で発令中ですが皆様気をつけておすごしください。

 

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こんな時ですが、お家でワインでイタリア気分を楽しんでいただけたら嬉しいです!

 

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Letters from the Cellar #6

 

So it goes Golden Week and new COVID restrictions are underway. Not exactly what we hoped for, with all travel limitations and closed business across Japan, but we hope you are all well and safe.

With spring slowly showing up even here in the north, and days getting longer and warmer, it’s time to taste some chilled white wine.

Our choice this time is for a beautiful glass of Vermentino di Gallura Superiore DOCG 2019 by Tenute Aini from Berchidda, in Sardinia’s Gallura wine region.

Every time we sip this wine we always remember how we discovered it and we fell in love with it.
Invited by our friends Bastiano and Tonino from Cantina Alba e Spanedda, in 2018 and 2019 we joined a professional tasting run by a panel from the Italian Sommellier Association at Benvenuto Vermentino. This is an event held every year in Olbia to showcase one of the most quintessential grapes of Sardinia.
This great gathering was also an opportunity to compare Sardinia’s most drunk white wine with different Vermentino produced in other Italian regions (namely Liguria and Toscana) as well as from abroad, Provence and Corsica in France and South Africa.

Incontru Vermentino di Gallura Superiore DOCG stood out as one of our favourite wines after attending both 2018 and 2019 editions of Benvenuto Vermentino, where we tasted 44 and 28 different wines respectively.
Following the end of 2019 edition we then travelled to Berchidda to meet Aldo, one of the owners of Tenute Aini, to start our collaboration and introduce his wines to Japan.
Berchidda is an area where Vermentino is at its best thanks to number of key factors: the granite soil, warm and sunny climate and constant sea breezes make great conditions for this grape to espress its full potential.

Tenute Aini was founded in 2013 and its roots are deep in Gallura. Over the hills near Berchidda, Vermentino as well as Cabernet Sauvignon, Merlot and Sangiovese are grown over 12 hectares.

More about Tenute Aini to come over the next few months.

Stay safe during these challenging times.

Yours sincerely,

Taru Lab

 

 

Letter #05 クアルトモロ・ディ・サルデーニャの醸造家、ピエロ・チェッラとの1日

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こんにちは。

イタリア人と日本人の夫婦で、小樽で小さなクラフトワインショップを営んでいます。 

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北海道は桜の開花まではもう少し!

小樽はまだ冷んやりする日もありますが、少し春らしい気持ちの良い日が続いています。

今日は黒いおしゃれなボトルと土着品種のユニークなワイン造りで人気のあるクアルトモロ・ディ・サルデーニャのオーナーで醸造家のピエロさんのお話です。

 

サルデーニャワインがお好きな方は、もしかするとピエロ・チェッラの名をすでにご存知かもしれませんね。ピエロは同じくワイン醸造家の父を持ち、若い時はスーパートスカンの父とも呼ばれ、イタリアの偉大なワイン醸造家の一人とも言われるジャコモ・タキスがサルデーニャでワイン造りをしていた時に、長年弟子としてジャコモの片腕となって働きながらワイン造りを学びました。そして今ではサルデーニャ中のワインの産地や、大小さまざまなワイナリーでコンサルタントとしても大活躍しながら2007年に自分のワイナリーも立ち上げました。サルデーニャでワインを飲んでいると、彼の手がけたワインにあちこちで遭遇しますが、何よりもピエロのワインへの情熱と行動力が、周りを引き込むすごいパワーと影響力で溢れているのに驚かされます。

サルデーニャ島のクアルトモロ・ディ・サルデーニャ

クアルトモロ・ディ・サルデーニャワイナリーのディスプレイ

クアルトモロ・ディ・サルデーニャのワイナリー

ピエロは奥さんのルッチャーナ、醸造学を学んでいる息子さんのアルベルト、娘さんのヴィオランテを中心にした、家族経営のとても素敵なワイナリーがクアルトモロ・ディ・サルデーニャです。彼らのスタイリッシュでミニマルでセンス抜群のワインボトルも目を引くのですが、そこにはクアルトモロ・ディ・サルデーニャサルデーニャ島の土着品種グレープへの深い愛情と、数々の実験、卓越したブドウ栽培とワイン醸造の技、そして無限の情熱が隠されています。

ピエロと奥さんのルッチャーナ

ピエロと奥さんのルッチャーナとサルデーニャのワイン試飲会場で

 サルデーニャ、その大陸、そして無限のテロワール(風土)」

これはピエロがクアルトモロ・ディ・サルデーニャをビデオクリップで紹介するときに使った言葉です。この短い言葉の中にクアルトモロ・ディ・サルデーニャがすべてを表現されていると言っても過言ではありません。

クアルトモロ・ディ・サルデーニャのワイナリーの中

2018年。クアルトモロ・ディ・サルデーニャと私たちの出会いのエピソードはちょっとドキドキするものでした。初めて彼らのワイナリーを訪ねた日、私たちは日本へ彼らのワインの輸入をさせてもらえたらという期待を胸に、ピエロとルチャーナに会いに行きました。ワイナリーを訪問すると、二人が日本のワイン専門雑誌の最新号を見せてくれたのですが、なんとその中にはクアルトモロ・ディ・サルデーニャのワインが美しい写真と共に紹介されてるではないですか!それを見た瞬間、私たちは、遅かったか!クアルトモロ・ディ・サルデーニャのワインは既に他の人の手で日本に発売済みだと思い、私たちは一挙にがっかりしてしまいました。気を取り直して、よくよく話を聞いてみると、実はサルデーニャワイン特集の中で参考商品として扱われただけで、まだ日本へは輸出はされいないとのこと。私たちの気持ちはもうジェットコースターのようにアップダウン(笑)、さっきまでがっかりしていたのに、次の瞬間には嬉しさで弾け飛び、勢いづいた私たちは、クアルトモロ・ディ・サルデーニャのワインを私たちに日本に輸入させてもらえないかと思い切って尋ねてみたのでした!すると、それはいいね!とすぐに良い返事をしてもらえ、話はトントン拍子で進んだのでした。その後、無事私たちの手でクアルトモロ・ディ・サルデーニャのワインを日本に輸入する運びとなり、今に至っています。

Winartサルデーニャワイン特集

クアルトモロ・ディ・サルデーニャが掲載されたワイン雑誌

余談ですが、雑誌Winart92号は私たちの手元にも今もあるのですが、このサルデーニャのワイン特集は国際的ジャーナリストでもありワイン評論家でもある宮嶋勲氏の丁寧な解説と豊かな表現力で、美しい写真と共にサルデーニャのワインが大きく取り上げられた素晴らしい内容のもので、サルデーニャワインを学ぶのには絶好の読み物です。

クアルトモロ・ディ・サルデーニャの日本入荷ワイン

今ではクアルトモロ・ディ・サルデーニャのワインが日本に入荷しています

そのドキドキする対面からしばらく経ち、日本へもクアルトモロのワインが入荷されるようになってから、再びサルデーニャを訪れた私たちは、2018年9月、マノロの地元、オリスターノから数キロのカブラスという町にあるピエロの仕事場の一つでピエロと1日を一緒に過ごさせてもらうという大変貴重な体験をさせてもらうことになりました。

コンピュータに向かうピエロ・チェッラ

仕事場のピエロ

ワインについて真剣に話すピエロ

ワインについて真剣に話すピエロ

その日は、ピエロがコンサルタントをしている大きなワイナリーを見学させてもらい、ピエロの働いている現場に同行させてもらいながら、今ではイタリアを代表するワインメーカーとして忙しく仕事をする彼のブドウ栽培からワイン造りについての詳しい話や、サルデーニャのワイン産業への視点や意見、挑戦、その可能性などについて等々、多岐に渡ったまるで大学の講義のような内容をくまなく聞かせてもらうことができました。話をしている間、忙しいピエロの携帯は鳴り続け、次々と真剣に指示を出している様子で、一時たりともワインのことを考えない時間はないのじゃないかと驚かされながら、その日は私たちにとってはサルデーニャのワイン造りを大きく知る素晴らしい学びの機会となったこととはいうまでもありません。

 

スパークリングワインQとZ

ヴェメンティーノグレープを使った2種類のスパークリングワインQとZ

サルデーニャの土壌

ブドウ畑の土壌の違い

クアルトモロ・ディ・サルデーニャでは、彼らのワインを通してサルデーニャの土着ブドウ品種の数々だけではなく、ブドウやワイン造りの技法の違いによる表現の豊かさを日本に紹介してくれています。最近ではサルデーニャでも栽培量の非常に少ないアルヴィジョナードゥやその他にもムリステッル、セミダノという品種のワインが到着したのですが、その味わいからは、サルデーニャの珍しい土着品種の特徴を最大限に感じられるだけではなく、香り、味、複雑さなどがバランスよく表現されたピエロ・チェッラ独特の品のある仕上がりです。

サルデーニャの土着品種グレープを使ったクアルトモロのワイン

ピエロのワイナリーは実験的なワイナリーでもあり、日々、数々のサルデーニャの土着品種のブドウでのワイン造りが繰り広げられています。それはただ闇雲にユニークなワインを作るという偶然の発見ではなく、ブドウ品種やワイン醸造の技術を知り尽くしたピエロにしかできない、最高のワインを生み出すためのたゆまない努力なのだというのが、彼の仕事場で1日を通じてひしひしと感じることができました。

Q

サルデーニャのおつまみとQ

ピエロのサルデーニャ土着品種グレープとワイン技法への取り組みについては、また機会を見つけてお伝えしますね。

では、今日はこの辺で。

どうぞお元気にお過ごしください。

 

Quartomoro di Sardegnaの情報はこちらからどうぞ。

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Letters from the Cellar #5 

A day with Piero Cella.

For those of you who are even slightly familiar with Sardinian wines, Piero Cella needs no introduction. Disciple of Giacomo Tachis, the father of Super Tuscans and widely considered the greatest Italian enologist ever, Piero has work for many years as a consultant across different wine regions of Sardinia. His passion and drive are contagious.

With his wife Luciana, his son Alberto and daughter Violante they are the heart and soul of a beautiful family owned winery called Quartomoro di Sardegna in Arborea. Behind their very stylish bottles there is a story of love for indigenous Sardinian grape varieties, experimentation and superb level of know-how.

"Sardinia: a continent, infinite terroirs": with this line, that truly captures his view on a land that he loves, Piero once perfectly introduced Quartomoro di Sardegna in a short promotional clip.

In October 2019 we had the distinct pleasure to spend a day with Piero at one of its workplaces in Cabras, a few kilometers away from Manolo’s hometown, Oristano.
It was a very fortunate experience to listen to his story as a winemaker and its view on Sardinia’s wine industry, its challenges and its great potential. We left the meeting with Piero feeling very enriched and ispired. 

Through our collaboration, Quartomoro di Sardegna gave us the opportunity to introduce to Japan a number of wines made with Sardinia's indigenous grape varieties. 

Thank you Piero and thank you Quartomoro di Sardegna.

Yours sincerely,

Taru Lab

 

 

 

Letter #04 コロスと呼ばれるカンニュラリの地。アルバ&スパネッダとの出会い

Alba e Spanedda アルバ&スパネッダのバスチャーノとトニーノ

こんにちは。

イタリア人と日本人の夫婦で、小樽で小さなクラフトワインショップを営んでいます。 

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やっと雪が溶けだした小樽。だんだん明るくなる日差しに、春の気配を感じてワクワクしています。

今年もまだサルデーニャに行く予定は立てれずにいましたが、サルデーニャを思い浮かべて、ちょっと懐かしい話しでも。

Taru Labでもすっかりおなじみの2人組のワイン生産者、Alba&Spanedda(アルバ&スパネッダ)。彼らはサルデーニャ島の北部で昔からコロスと呼ばれるカンニュラリグレープの土地で、素晴らしいカンニュラリワインを作っています。今日は、そのアルバ&スパネッダとTaru Labの心温まる初めての出会いのエピソードをお伝えしようと思います。

 

思い起こせば3年前。

とある1月のまだ寒い日、私たちはサルデーニャ・オリスターのマノロの実家の暖炉でマヤレットと呼ばれる子豚をローストを作って(サルデーニャでは冬の間は、どの家庭でも暖炉で肉のローストを楽しみます。)家族と一緒に、大好きな「Dedola デドラ」というカンニュラリワインでランチを楽しんでいました。このワインは、行きつけの近所のワインショップ、Spirit One(スピリットワン)のオーナーの息子、ジョルジョという大親友から勧められたのがきっかけで、それ以来私たちのお気に入りになっていました。この頃、すでに日本へワイン輸入を真剣に考えていた私たちは、サルデーニャテロワールが表現されたこの素晴らしい味わいのワインを飲みながら、このカンニュラリワインも日本に輸入できたらいいなぁと思い始めていました。

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Dedolaと子豚のロースト(マヤレット)

ランチの後は、サルデーニャ滞在中のいつもの習慣で、Asakoはその日の美味しかったとワインと料理の写真とコメントをFacebookに載せました。すると、次の日、トニーノ・スパネッダという見知らぬ紳士から友達申請がありました。最初は誰だろうと?思ったものの、すぐにそれが前日みんなで美味しく飲んだワインの生産者の一人だということがわかり、なんだかとても嬉しくなって、すぐに近所のワインショップのジョルジョに報告しに行きました。すると、親切なジョルジョがワイン生産者のもう一人、セバスチャーノ・アルバを紹介してくれることになったのです!

近々、日本に移住することは決めていましたが、その時はまだオーストラリアに住んでいた私たちのサルデーニャでの休暇は残すところあと5日。ジョルジョに紹介してもらって、急いでセバスチャーノに電話をしてみると、これまた親切に、すぐに面会の日程を組んでくれることになったのです。とはいうものの、その日はオーストラリアに旅立つ前日!

Alba e Spanedda Ossi オッシ村の中心地

小高い丘の上にある、オッシ村の中心地

翌朝6時が私たちのフライト予定で、ちょっと厳しいスケジュールかとも思ったのですが、どうしてもアルバ&スパネッダのセバスチャーノに会いたいという一心と、その日は奇しくもアルバ&スパネッダの新店舗のエノテカ(ワインショップ)の開店日だというので、とにかくスーツケースに慌てて荷物を詰め込み、旅の準備を終わらせて、土砂降りの雨の中、滞在最終日にオッシ村に車を走らせまたのでした。

Alba e Spanedda トニーノ&バスチャーノ

ワインのメダルを手にしたトニーノとセバスチャーノ

到着するとセバスチャーノはじめ、Facebookですでに友達になっていたトニーノやその他のメンバーとも感激の対面。彼らの大歓迎とともに、まるで初めて会ったとは思えないような和気藹々とした雰囲気の中、オッシ村のチーズやサラミのシャルキュトリの盛り合わせをご馳走になりながら、アルバ&スパネッダの素晴らしいヴェルメンティーノ、カンニュラリ、カンノナウを次々と試飲させてもらい、楽しく素晴らしい夜を過ごしました。あまりのワインの美味しさと、親切で素敵なセバスチャーノとトニーノとの出会いに、思わずこのワインを日本に輸入したいという思いを伝えてみると、初めて出会ったにもかかわらず、答えはイエス!そして、その日の出会いをきっかけに、かけがえのない彼らとのサルデーニャと日本を結ぶ、素晴らしい友情とコラボレーションが始まったのでした!

Alba e Spanedda アルバ&スパネッダチーム

アルバ&スパネッダのチームメンバー

Ossi サルデーニャ島オッシ村のパナダスという焼き菓子

パナダスという焼き菓子

この出会い以来、私たちがサルデーニャに里帰り滞在中には、必ずオッシ村で数日間滞在するのが恒例となり、その度に、アルバ&スパネッダのみんなと、美味しい料理とワインを囲んで長い食事の時間を楽しんだり、収穫祭に招かれたり、時にはお菓子作りを習ったり、音楽や土地の文化を楽しんだり、、、いつもまるで家族の一員のように迎えてもらいながら、サルデーニャらしい特別な時間を過ごさせてもらっています。

Saardegna Ossi オッシ村の美しい眺め

オッシ村の美しい風景

Alba e Spanedda アルバ&スパネッダのカンニュラリブドウ畑1

Alba e Spanedda アルバ&スパネッダのカンニュラリブドウ畑2

アルバ&スパネッダのブドウ畑とカンニュラリグレー

それにしても、コロナ禍の中、1年以上サルデーニャに里帰りを果たせずにいますが、そろそろサルーデーニャ本格的に恋しくなってきています。次回オッシ村を訪れて、アルバ&スパネッダの美しいブドウ畑を散策するのはいつになるのかと、夢に見ている今日この頃です。

Alba e Spanedda アルバ&スパネッダのカンニュラリブドウ畑3

アルバ&スパネッダのカンニュラリグレープの畑で。トニーノとマノロ 

Alba e Spanedda 収穫祭バスチャーノと一緒に

セバスチャーノと一緒に

今夜はアルバ&スパネッダのカンニュラリワインを楽しんで、オッシ村の思い出に浸ろうかと思います。

彼らとのたくさんの楽しい行事の数々はまた別の機会に書きたいと思います。

では、今日はこの辺で。

どうぞお元気にお過ごしください。

 

Alba&Spaneddaの素晴らしいカンニュラリワインの情報はこちらからどうぞ。

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Letters from the Cellar #4 

Coros, the land of Cagnulari. The day we met Alba e Spanedda.

It was a cold day of January in Oristano three years ago, and we were sitting in front of the fireplace roasting some pork meat. We were having a glass of Dedola, a Cagnulari recommended by our friend Giorgio from our local wine shop. One that we always enjoyed. It was a
 wine that, at the stage of planning Taru Lab, we thought it would be a great terroir-expressive one to introduce to Japan.

As Asako’s custom during our trips to Sardinia, she took heaps of photos of the lunch and posted some of them on Facebook. The following day she received a friend request from a gentleman by the name of Tonino Spanedda. It didn’t take us too long to figure out that he was one of the producer of the wine we drank the day before. Fairly excited by the happening we visited our trusted wine shop again, and Giorgio kindly offered to put us in touch with Mr Bastiano Alba, the other half of Alba e Spanedda.

While plans to move to Japan were underway, at that time we still lived in Australia and had about five days of holidays left in Sardinia.

So on the Tuesday we called Bastiano, who kindly organized a meeting with us for the Saturday, which coincidentally was the day of the inauguration of their new wine shop in Ossi, in Sardinia's Coros region.
We were heading back to Australia at 6:00am on the following morning, but we were so keen to go that we packed up all our baggage beforehand and drove to Ossi in the evening despite the heavy rain.

We had a memorable time with them tasting their Cagnulari, Vermentino and Cannonau over the unmissable board of carefully selected local cheese and charcuterie.

On that day we started what would have become a beautiful friendship and a solid collaboration between Sardinia and Japan.
Since then, every time we go back to Sardinia, we spend a few days in Ossi over long and heartwarming meals, wines, cooking classes, local culture and music. Too many epic moments to write about in just few lines!

They are so welcoming and they always make us feeling like part of their family.
We haven’t had the chance to travel back to Sardinia for over a year and we are  missing it so badly! We are so looking forward to the next time we are visiting Ossi and walking across the vineyards, sharing a glass of Cagnulari with the team at Alba e Spanedda. 

Well, after this, it's time to open a bottle of Dedola. Cheers!

Yours sincerely,

Taru Lab