Letter #16 世界初、メトド・アンチェストラーレ製法のヴェルナッチャワイン!
こんにちは。
Taru Lab Wine Shop です。
イタリア人と日本人の夫婦で、小樽で小さなワインショップを営んでいます。
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北海道は今まさに爽やかな夏の季節!
花や緑で景色がどんどん鮮やかになり、海もキラキラ輝いています。
そんな明るい太陽の日差しの中にいると、美味しいスパークリングワインを飲みたくなってしまうのは気のせいでしょうか?
今日はそんな気分にぴったりのスパークリングワイン、ファミリア・オロの待望のニューフェイス、Bebé (べべ)、メトド・アンチェストラーレ製法のヴェルナッチャワインについて書いてみます。
ヴェルナッチャワインへの情熱、その可能性を求めて
もう何年も前、私たちがサルデーニャ島でヴェルナッチャ・ディ・オリスターノの土地、トラマッツァ村にあるファミリア・オロのワイナリーを訪ねていた時に、オーナーでもあり醸造家でもあるダヴィデが、メトド・アンチェストラーレ製法のヴェルナッチャワインを作ろうと思っている、と誇らしげに、でもちょっと秘密げに(笑)私たちに教えてくれました。
ちょうどその頃、ダヴィデには可愛い女の子が誕生し、新しいブドウ畑を購入したばかりでした。まだブドウの苗を植えたばかりのその広い新しい畑を私たちに披露してくれながら、これからもっとヴェルナッチャワインの生産を増やしていきたいと、ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノへの熱い情熱を語ってくれました。
その頃、Taru Labでは日本にサルデーニャワインの直輸入を始めたばかり。素晴らしいサルデーニャのクラフトワイン、その中でも日本ではまだまだ地名度の低かった、サルデーニャ島の伝統的なフロール(産膜酵母)ワイン、ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノの美味しさと魅力を日本でも広げていけたらと、ダヴィデの未来の計画にワクワクと耳を傾けたのを今でもはっきりと覚えています。
同時に、私たちはサルデーニャ島のヴェルナッチャ生産者で設立されたばかりのヴェルナッチャ・ディ・オリスターノエコミュージアムの海外から初めての会員となり、ヴェルナッチャの勉強会などにも参加させてもらいながらこのブドウ品種とワインの見聞を広げていました。
ついに完成、ダヴィデの新スタイルのヴェルナッチャワイン!
その後、Taru Labの何度目かのイタリアからのワイン輸入の準備中、ついにこのワインが完成したとのダヴィデからニュースで他のワインと一緒に新製品のサンプルを入れて送ってくれたという連絡がありました。
有言実行という言葉がぴったりなダヴィデが、長年試行錯誤を重ねてついに仕上げたこのワイン!私たちも初めてダヴィデがこのワインの計画を熱い想いとともに話してくれた時のことを思い出しながら、世界で初めてのメトド・アンチェストラーレ製法のヴェルナッチャスパークリングワインの日本への到着と、ついにそのワインを口にできるのをワクワクしながら待っていました。
期待のメトド・アンチェストラーレ製法のヴェルナッチャの味わいは、ヴェルナッチャのブドウの味わいがしっかりありながら、酵母の味わいや発泡のバランスがとても良く、期待を裏切らない、いや、期待以上の素晴らしい出来上がりでした。なんともフレッシュで若々しい今までになかった味わいのワイン!味わいながら、ダヴィデのブドウ栽培、そして醸造家としての技術の高さにも圧倒されました。
Bebé (べべ)ビアンコ フリザンテ メトド・アンチェストラーレの香りや味わい
酵母を瓶に残したまま仕上げたこのBebéスパークリングワインは、アルコール度数が低めのフリザンテで、きめ細やかな泡が軽やかで、香りも味わいも爽やかでクリアなとても飲みやすい仕上がりです。澱が沈んでいるときはクリアで濃いレモン色がとってもきれい!
栓を開けると澱が泡と一緒に混ざっていき、だんだんと濁り酒のようにクリームレモンになっていくその様子もきれいで、ついつい見入ってしまいます。
その色のグラデーションの変化も興味深いのですが、澱の混ざり具合で香りや味わいも変化するのも一緒に楽しむことができます。
フレッシュでドライ、柑橘系のレモンやライム、白い花の爽やかな香りと味わいと共に、爽やかな酸味、ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノグレープの特徴、軽い塩味やミネラル、地中海の草やハーブ、若いアーモンドなどもバランスよく存在していています。
澱を混ぜ合わせることで、酵母からのリンゴや洋ナシ、パンやお菓子などの甘い香りや味わい、少し塩味を感じるしっかりしたボディーに変化していきます。
軽やかさの中にもしっかりとしたクリーンで上質なブドウ本来の味わいが感じられるのは、無農薬や除草剤を使わずサステナブルファーミングの丁寧なブドウ栽培とナチュラルな製法、それに加えて高い醸造技術があるダヴィデだからこそできる完成度なのではと感じました。
Bebé (べべ)ワインのデザインとネーミング
伝統的なヴェルナッチャ・ディ・オリスターノワインはフロール酵母を使って長い年月をかけて熟成するワインですが、このBebé (べべ)ビアンコフリザンテメトド・アンチェストラーレはブドウを収穫した年には出来上がります。伝統的なヴェルナッチャワインとの熟成期間があまりにも対照的で、このスパークリングは生まれたての赤ちゃんのように若いという意味でBebé (べべ)と名付けることにしたそうです。
また、ダヴィデは新しいブドウ畑を作り、娘さんのためにそのブドウ畑を捧げ、Vigna Benedicta、ラテン語でベネデッタ(娘さんの名前)のブドウ畑と名付けました。このBebé (べべ)(赤ちゃん)は家族思いのダヴィデの愛する娘さんのことでもあります。
この若くて楽しい新しいスタイルのBebéスパークリングワインに相応しく、ボトルデザインもいつになくファンキー、そしてとってもスタイリッシュで素敵です。
ワインを飲みながら、Bebé にまつわるストーリーを知れるのもとても楽しいですね。
生産者の思いとともに色々なスタイルのヴェルナッチャワインを楽しもう!
ダヴィデの手にかかると、伝統的なフロール(産膜酵母)スタイルのヴェルナッチャ・ディ・オリスターノワインはもちろん、今までも同じヴェルナッチャ・ディ・オリスターノグレープから、バラエティー豊かに、白ワインやパッシート、桜樽のフロールワインなどが生みだされてきました。そして今回はついにメトド・アンチェストラーレのフリザンテを誕生させてしまいました!
もちろんフロールタイプの伝統的なヴェルナッチャ・ディ・オリスターノワインはこの土地の重要なワインとして今でも人々に愛され続けています。とはいえ、このクラシカルで歴史あるワインをもっと沢山の人に知ってもらうためにも、そして時代とともに生産量が減っているこの品種を救うためにも、新しいアイディアやスタイルを取り混ぜながらヴェルナッチャワインの美味しさと希少性を色々な形でより多くの人にアピールしていく必要性があるとダヴィデは考えています。
ファミリア・オロやヴェルナッチャ・ディ・オリスターノが気になった方はこちらのブログ記事もご覧ください。
Letter #03 ファミリア・オロとヴェルナッチャ・ディ・オリスターノ(1)
Letter #08 ファミリア・オロとヴェルナッチャ・ディ・オリスターノ(2)
Letter #13 ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノエコミュージアム
ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノの長い歴史や伝統を大切にし、その知識や技術をさらに高めながら、現代的なセンスやイノベーティブなアイディアも取り入れ、今の時代にもフィットするような新しいワインも作っていくという、ダヴィデの革新的姿勢には、ワイン造り以外にも通じる、古き良きものを現代に残す知恵のように感じます。
そんなことにも気付かさせてくれるBebé (べべ)ビアンコ フリザンテ メトド・アンチェストラーレ。
皆さんも、このヴェルナッチャワインのニューフェイスを味わいながら、サルデーニャ島やこのブドウ品種の長い歴史や変革を一緒に感じてみませんか?
ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノの未来、そして皆さんの健康に、サルーテ(乾杯)!
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Letters from the Cellar #16
"A crush of grape from the vineyard straight into the bottle". A fairly simple explanation given to us by Davide Orro to describe the concept behind the creation of Bebé, the newest addition to Famiglia Orro's wine line-up.
A name that is twofold, representing the joy of welcoming their first daughter Benedetta to the family, and the fact that Bebé is meant to be released by December of the year of harvest.
Vernaccia di Oristano is widely known for it very lengthy maturation process, and Bebé and its Metodo Ancestrale expresses a stark contrast from tradition, while unmistakeably revealing the characters of this unique grape, that dates back 3000 years.
A super fresh and clean start with a lively mousse slowly gives way to a more structured juice-like wine.
The perception of body and creaminess increases as you continue sipping thanks to a more concentrated yeast presence.
Food pairing ideas are endless based on the amount of suspended yeast in the wine.
We have moved from a scallop carpaccio to batter-fried summer vegetables, to a rich prawn bisque.
With heavy yeast sediment settling down, it’s now time for some lemon tart merengue.
A great refreshing sparkling to enjoy over these hot summer nights.
Cheers!
Yours sincerely
Taru Lab